まず「かわいい論」
- 作者: 四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/01/01
- メディア: 新書
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筆者によると、この感覚は日本文化の徹底した脱政治性において独自たり得るらしいです。
あるものがなにかを主張することなく、ただ愛着を注がれるために存在しているということなのかな?
もしくわ、日本人は主張にたいして無関心なのか。。。。
ただ、かわいいは文化の壁を越える、ノンバーバルな感覚になっているらしいのです。
そして、かわいいとは実態的なものではなく、人間関係のなかに浮かび上がってくる虚構の状況であり、
消費経済の中においてのみ成立する蜃気楼のような現象
かわいいとは物に宿るのではなく、「かわいい」と名付け指差す行為そのものではないのか?
といっています。
この本を読んで個人的には、日本独自(かな?)の女の子どうしが気を使い合う微妙な人間関係、かたちだけのグループ意識においてコミュニケーションを良好にはたらかせるための潤滑油として「かわいい」という感覚が芽生えたのかなと考えたりしているわけです。
逆に、人との関わりが希薄で、コミュニケーションを求めていないひとはかわいいという感覚は抱かないのだろうか?
ま、「かわいい」て言ってる自分をかわいいと思ってそうな人はよく見かけますし、
かわいいとは人と関わることが前提にあって発せられる言葉ということなのでしょう。